3月10日、宇和島市立吉田中学校の中学3年生のみなさんと、「じぶんとまちの未来をデザインしよう!」というテーマで授業をしてきました。
今回のキーワードは「投資」と「キャリア」と「市民・主権者」。
投資というと、どうしてもお金の話に聞こえるかもしれません。
でも、本当に考えたかったのは、もう少し広い意味での投資です。
自分の未来のために、何に時間を使うのか。
どんな経験を積みたいのか。
どんな学びを大切にしたいのか。
そして、自分たちが暮らすまちは、これから何に力を注いでいくべきなのか。
そんなことを、みんなで考える時間でした。
授業では、「もしも1万円、10万円、100万円があったら何に使う?」という問いから始めました。
使う、ためる、未来のために使う。
同じお金でも、使い方によって意味は変わります。
それはきっと、お金だけではなく、時間も、学びも、人との関わりも同じなのだと思います。
自分の未来に何を残したいのか。
まちの未来に何を残したいのか。
その問いに向き合う姿が、とてもまっすぐで、こちらの方が何度もハッとさせられました。
グループワークでは、友達の意見を聞きながら、 「そんな考え方もあるんだ」 「自分だけでは思いつかなかった」 という空気が少しずつ広がっていきました。
政治や社会の話は、どうしても遠く感じられがちです。
でも実際には、学校も、道路も、防災も、福祉も、地域の居場所も、毎日の暮らしとつながっています。
社会は、どこか遠くで誰かが勝手につくっているものではなく、自分たちの願いや違和感や言葉から、少しずつ形になっていくものなのだと思います。
授業後のアンケートでは、 「将来について考えることができた」 「地域のことを考えるきっかけになった」 「政治や社会への見方が変わった」 「18歳になったら選挙に行こうと思う」 といった言葉がありました。
意見を言うことは、大人になってから急に始まるものではありません。
考えること。 書いてみること。 友達と話すこと。 誰かに届いてほしいと思うこと。
その一つひとつが、社会に関わる練習なのだと思います。
今回の授業で出てきた答えは、まだ完成形ではないかもしれません。
でも、完成していなくていいのだと思います。
大切なのは、
自分の言葉で考え始めたこと。
友達の言葉に耳を傾けたこと。
自分の未来とまちの未来を、少しだけ重ねて見てみたこと。
その時間に立ち会えたことが、僕にとっても大きな学びでした。
宇和島市立吉田中学校のみなさん、先生方、本当にありがとうございました。
みなさんがこれから選んでいく一つひとつの選択が、未来の自分やまちにとって、あたたかい投資になっていきますように。
そして、高校という新しい生活はどうですか??
またどこかで、みなさんの言葉の続きを聞ける日を楽しみにしています
アンケートの自由記述からは、主に5つの学びの変化が見えてきました。
① 将来を具体的に考えるきっかけに
「今までの授業の中で初めて、将来自分が具体的に何をしたいのかが分かった」
「自分の将来について考えることができてよかった」
「将来について考えてみたいと思った」
といった声がありました。
今回の授業では、単に“将来の夢”を考えるのではなく、「その未来のために、今どんな経験や学びに投資するか」まで考えました。
将来は、突然やってくるものではなく、今の選択や学びの積み重ねでつくられていくもの。
そんな感覚が、生徒のみなさんの中に少しずつ芽生えていたように感じます。
② 地域を“自分たちのまち”として考える視点
「吉田町のどこに投資すればいいか分かった」
「地域などに自分ができることを考えて、行動できたらいいなと思った」
「地域をよりよくするためにすることを明文化することができた」
という声もありました。
まちの課題を、ただ“問題”として見るのではなく、「よりよくするために、どこに力を注ぐべきか」と考える。
これは、まさにシティズンシップ教育の大切な視点です。
自分たちが暮らす地域を、誰かに任せるものではなく、自分たちも一緒につくっていくものとして捉えるきっかけになりました。
③ 政治や社会へのイメージの変化
「社会についての見方が変わりました」
「周りのことや生活に対する認識が変わった」
「以前よりも社会や政治に参加したい気持ちが大きくなった」
「18さいになったら選挙に行こうと思う」
というコメントも寄せられました。
政治というと、選挙や国会、ニュースの中の話として受け止められがちです。
でも実際には、道路、学校、福祉、防災、地域の居場所など、私たちの毎日の暮らしと深くつながっています。
今回の授業では、政治や社会を“遠い制度”としてではなく、「自分や周りの人が、これから穏やかに平和に暮らすためのしくみ」として考える時間になりました。
④ 対話を通じて、多様な考えに出会う
「友達との話し合いを通じて、自分一人では思いつかない多様な意見を知ることができた」
「自分では思いつかなかった意見が、友達と話し合うことでたくさん出てきた」
「友達と話す機会があってうれしかった」
という声もありました。
自分の意見を持つこと、友達の意見を聞くこと、違いを比べながら考えを深めること。
このプロセスこそが、主権者教育・シティズンシップ教育の大切な学びです。
正解をひとつに決めるのではなく、それぞれの理由や背景に耳を傾けながら、よりよい納得解を探していく。 授業の中で、生徒のみなさんはその一歩を体験していました。
⑤ 「子どもも意見を言っていい」という実感
「子どもで自分の意見をいえることは大事だと思った」
「岡原市長にも届いてほしいと思った」
「もう少し宇和島について話してみたいです」
という声もありました。
今回の授業では、こどもの権利条約やこども基本法にも触れながら、18歳未満であっても、社会の一員として意見を持ち、伝えることには大きな意味があることを確認しました。
意見表明は、大人になってから急に始まるものではありません。
考えること・書くこと・話すこと・選ぶこと・誰かに伝えたいと思うこと。
そのすべてが、社会に参加するための大切な練習だと思います。
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