今回、同じシティズンシップ教育仲間であり、尊敬してやまない黒崎洋介先生のご紹介をいただき、神奈川県立藤沢総合高校で主権者教育の授業を実施しました!
高校生にとって「政治」は、まだ少し遠くて、どこかむずかしいものに感じられているテーマだと思います。
だからこそ今回は、それを“自分ごと”として考える時間をつくれたらいいなと思って授業をつくりました。
社会ってなに?政治ってなに?というところから一緒に考えて、日本の予算の使い道を想像してみたり、自分の価値観の傾向を見つめるワークをやる中で、「自分はどう考える?」を何度も問いかける時間でした。
同じ問いに向き合っても、出てくる答えは本当にバラバラで、それがすごく面白かったです。
誰かと違うことが間違いじゃなくて、むしろそこから考えが深まっていく。
その感覚を少しでも持って帰ってもらえていたら嬉しいなと思っています。
アンケートでは、ほとんどの生徒が「満足」「わかりやすかった」と答えてくれていて、正直ほっとしました。
同時に、「難しかった」という声もあって、それもすごく大事な反応だなと思っています。
簡単すぎても届かないし、難しすぎても届かない。
その間をどうつくるかは、これからもずっと考え続けたいところです。
こうした機会をつないでくださった黒崎先生、受け入れてくださった学校の先生方、そして一緒に考えてくれた生徒のみなさんに、心から感謝しています。
これからも、こどもや若者が社会と出会って、自分の言葉でよのなかを考え始めるきっかけを、少しずつでもつくっていけたらと思います。
アンケート結果(概要)
授業後アンケートでは、全体として非常に高い評価が見られました。
- 満足度:高評価 99.5%
- 内容度:高評価 98.5%
- 深化度:高評価 97.5%
- 発展度:高評価 98.0%
この結果からは、「楽しかった」「わかりやすかった」といった入口の評価にとどまらず、自分の考えを深めることができたか、これからのよのなかを考える上で役に立ったかという点まで含めて、学びが届いていたことがうかがえます。
生徒の声から見えた学びの変化
アンケートの自由記述からは、主に4つの変化が見えてきました。
① 予算や社会の現状を、具体的な数字から実感できた
もっとも印象的だったのは、日本の予算配分に対する驚きの声です。
集計結果でも、「社会保障費や国債費の多さに驚いた」という反応が多く見られました。
実際に生徒からは、
- 「日本の予算が自分の予想よりとても多くて驚いた」
- 「自分は防衛関係費と社会保障が多いと思っていたけど、実際は、社会保障と国債費が一番多かったのに驚いた」
- 「国の借金多い」
といった声が寄せられています。
政治や財政を、ニュースの向こう側の話ではなく、数字を通して“今の社会の姿”として捉える時間になっていました。
② 政治参加を“未来の話”ではなく、自分のこととして受け止め始めた
自由記述には、将来の有権者としての自覚が芽生えたことが伝わる言葉も多く見られました。
- 「今後自分たちが政治に行かなければいけないな。すごく勉強になった」
- 「まだ16歳だから選挙権はないけど、今ちょうど衆議院選挙が行われているから、政治について知ることで自分で考えて投票することができると思った」
こうした感想は、授業の中で政治参加が“遠い未来のこと”ではなく、これから自分が関わっていくものとして立ち上がってきたことを示しています。
③ 参加型のワークが、政治を身近にする入口になった
今回の授業では、予算ワークやSBLC診断など、参加型のプログラムを重視しました。
そのことは生徒の感想にもはっきり表れています。
- 「診断があっておもしろかった!!」
- 「性格診断や10の質問といった参加型プログラムが、自分の考えを確認したり政治を身近に捉えたりする上で非常に効果的だった」
- 「話を聞くだけでなく10コの質問から自分の考え方を改めて確認できたのがよかったです」
ただ“話を聞く”だけでなく、自分で考え、選び、言葉にするからこそ、政治が身近になっていく、そんなことがよく伝わる結果でした。
④ 「難しい」からこそ、学び方を工夫する意味がある
一方で、すべての生徒にとって簡単だったわけではありません。
集計結果の中には、
- 「内容が難しかった」
- 「スピードが早かった」
といった声もありました。
ただ、それは裏を返せば、政治というテーマに向き合おうとしていたからこそ出てきた反応でもあります。
実際には、
- 「思っているよりも簡単に考えていいんだと思った」
- 「政治について考える機会があまりなかったからいろいろ知れて良かったです」
- 「社会について考えや認識を深めるきっかけとなってよかったです」
という声も多く、難しさの中でも“考える入口”をつかめた生徒が多かったことがうかがえます。
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